ありをりはべり

日常のひきこもごも

好きなタイプについて

「好きなタイプってどんな人?」

先日、友人と食事の際そんな話になった。
女の子同士での話題と言えばやはり恋の話が多く、特にこの手の話はその話題ランキングのなかでも上位に入ってくるものかと思う。



そして、私は毎回のごとくこの話題に悩まされている。


ムキムキすぎるひとは嫌、細マッチョがいい

てきれば爽やかめで背が高くて

やさしくて気配りのできる人で

でもちゃんとリードしてくれて、肝心なときはハッキリしてくれる人がいい

友人たちの理想はつきない。私は、繰り広げられるきらきらした彼氏理想像を前に、自分の解答を探す。


ここで





うすた京介の名前をだしていいものかを迷う。





うすた京介とは日本の漫画家である。
代表作に「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」、「ピューと吹く!ジャガー」がある。
初めて「すごいよまさるさん」を読んだのが小学生のころだったのだが、兄たちと一緒になって夢中で読んでいた。



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この通りのシュールな笑いで今もなお連載を抱える彼は、漫画家歴でいうと23年くらいになるらしい。
何気に年数は長い。
そんなうすたさんのどこがタイプなのかというと、ギャグ漫画家というイメージを覆す



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この見た目だ。

当初本人画像を見た時は、開口一番「バカボンドか」と写真につっこんでしまったのだが、横にいた兄も同様に驚いていた。
あのシュールなギャグを書いている漫画家がこんなしぶいかんじのかっこいい人なので、意外も意外だった。


格好良すぎるひとは、次元が違うところで生きている気がして苦手なのだが、うすたさんはあんな漫画を描いていてしかもこの見た目。もう最早次元がどうこうではないなというかんじだ。


おそらく近くにいたら好奇心で近づかずにはいられないだろうと思う。



たぶん、私はギャップに弱い。


他にもタイプとしてあげるなら向井秀徳だが、昨年結婚したと知った時「よかった、普通の人だったんだ」とほっとして、その普通の人の要素があるということに更にじわじわ惹かれたのである。

日々繰り返される生活というもの、味噌汁とご飯ではじまる日常だとか、そういうありふれたものの遠くにいるような気がしていた。

諸行は無常を歌う向井秀徳が結婚した。

それは、ちょっとした残念感(ただの一人のファンがここまで言って申し訳ありません)と、その意外性に更に向井秀徳の魅力が増した出来事だった。


振り返れば、「なんでそのひと?」と言われるような人を好きになることが多かった。



周囲の女の子が望むような背の高さだとか、スポーツができるとか、さわやかさだとかに魅力を感じず


怒っているのかと思うような無口で不機嫌顔な人がふわっと笑ったり
思わぬところで繊細な作業をこなしているのを見つけたり

なんだかそういう「そこなの?」とびっくりするような意外性があるほうがじわじわと好きになる。





友人はたいてい「あんたの好みはよくわかん」と呆れるわけだが
そんな私も明確には私の好みがよくわからない。

ギャップだって絶対これじゃないと駄目、なんて限定はないわけだ。

正直「普通そうなのにだいぶ変」と言われる私が、私を上回る変な人と結婚でもしたら周囲に多大な迷惑をかけそうだとか、余計な心配をしたこともあったが。

その時の自分の感性で誰かを好きになるのだし、なんだかんだそのタイミングになってみないと分からないものなのかもと思う。


まずは嫁に行く予定などまったく立ちそうにもない現状、少し女性らしくなる努力から始めようというところだ。




今朝、先日掃除したばかりの排水溝の淵に汚れが残っているの見つけて、こういうところだよなぁ、と妙に納得したのである。